樫原ドクターの教えて講座

vol.11 鏡とデジカメの活用

外国に比べてわが国では全身を写す鏡が少ないといわれています。しかし、最近は以前よりもよく見かけるように思います。自分がどのような姿勢をしているのかは、鏡などに移してみないと、自分では案外と分からないのではないでしょうか。時々友人に撮ってもらった写真を見て、自分が随分と年寄りじみた格好をしているのに驚くのは私だけではないでしょう。

今回、私がお話ししようと思っていますのは、仕事の姿勢についてです。仕事というのは長い時間にわたって特殊な姿勢を強いられることが多いものです。パソコン作業しかり、向上の生産ラインでの作業しかり、自動車の運転しかりです。一生懸命に仕事をしていれば、自分の姿勢などは忘れてのめり込んでしまいますね。後になって、肩が凝る、腰が痛いなどと感じることになります。

ここでお勧めしたいのは、作業中に御自分がどのような姿勢をとっているかを意識していただき、30分に1回くらいは、1分間でいいので、反対の姿勢をとって姿勢の矯正を行うことです。つまり、前かがみの姿勢であれば、身体を反らす。逆に腰を伸ばした姿勢をとる作業であれば、腰を前屈してもらうなどです。作業中の姿勢を、仕事仲間に携帯電話やスマホなどで前後左右から撮影してもらえば御自分の姿勢がよくわかるはずです。自分の姿勢、特に仕事中の作業姿勢は、自分でしっかりとチェックして悪い姿勢にかたまってしまわないようにしましょう。同僚同士でお互いにチェックし、鏡やデジカメ、できれば動画などにより確認しておけば、短時間のストレッチを行うことで肩こり、腰痛の予防、それに将来の身体の変形を防ぐ効果もあるに相違ありません。