樫原ドクターの教えて講座

vol.3 鎮痛剤連用と脳過敏状態

統計によると相当数の人々が片頭痛に悩まされているという結果があります。そして、頭痛薬の宣伝がテレビや雑誌で頻繁にされています。片頭痛は若い人に多いので、忙しくて病院に来れないかたも多いと思われます。そこで、薬局で頭痛薬を買って用いている人が多くなっているようです。もちろん、その薬が有効で仕事もできている場合は問題ありません。しかし、頭痛が段々と治まらなくなって薬の量が増えてしまい困っている場合が問題です。
市販の頭痛薬を用いても効果がなくなり、病院を受診して頭痛の原因を調べたり新しい薬を処方してもらっても、今ひとつ良くならないという事が出

きます。せっかく病院を受診したのに残念な結果に終わってしまうのです。

この状態は最近では「脳過敏状態」ともいわれており、頭痛が非常の起きやすく、めまいや耳鳴りなども出現し、治りにくい状態になっているのです。このような場合には、諦めずに再度、頭痛に詳しい医師に相談してみるといいと思います。

治療として、脳の過敏状態を改善するために数ヶ月間、「抗痙攣剤」を使用する事によって回復させることができます。

治りにくい頭痛の場合は神経内科、脳神経内科などの専門医を受診してみましょう。